「なんですか、団長。」
よだかは剣の手入れをしていたようで、剣をしまいながらこちらに歩いてきた。
「人探しの魔法が使えるやつを魔法師団から誰か一人連れて、ちょっと迎えに行って欲しい奴らがいるんだ。そろそろ近くまで来てるはずだからよ。」
魔法師団で人探しの魔法が使えるものは限られているが、kentaxはよだかなら心配いらないと判断したようだ。
「わかりました。ちょっと行ってきますけど、先に経ったりしないでくださいね。」
団長は出立の準備で忙しいと察したよだかは、二言返事で引き受けた。そうでなければ、自分で行くはずだ。
「じゃあ、任せたぞ。俺は少しばかり用事があるんでな。」
やはり出立の準備だろう。よだかが背を向けたとき、kentaxの声が響いた。
「ついでに、金星伊津可と one my self を呼んでくれ。ちょっと話したいことがある。」
マキエイと名乗ったエイの海獣族、そして、何かにやられたと言っていた春沢翔兎と名乗ったピンク色のウサギ。先ほどのメッセージが確かなら隊長を襲った相手で間違いない。よだかは、手を挙げて了解の意を示した。
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