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特別編:祭りの期間2 

「お祭り?もうそんな時期なんだ。」

クロスフェードの学園に程近い場所にある一軒家の二階。学園の試験までの間、ユーリはそこに間借りしていた。

リッカでもこの時期は毎年祭りをしていた。かつては両親とプロムナードの街へ祭りを見に繰り出したこともある。そんな昔のことを思い出しながら、ユーリは外出の準備をしていた。

クロスフェードの街を見て回ろうと思ったのだ。あまり人が多いのは好きではないが、祭りの雰囲気は嫌いではない。リッカにいたころから日課になっている剣の稽古も祭りの間はお休みにしてもいいかもしれない。

「お祭りに行くと、いつも、つい使っちゃうんだよね。」

出かける前に財布を確認する。祭りの雰囲気は人を高揚させることをユーリはよく理解していた。

コンコン……

出かけようとする直前になってドアがノックされる音が聞こえた。

「ユーリさん、いますか?」

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