特別編:祭りの期間7
すると、買い物を終えた小金井ささらがこちらへ歩いてくる。
「こっちに来る……だと!」
一本しかない大通りならば、どちらかに来るのは当然のことなのだが、kentaxは小金井ささらを避けるように目の前にあった店に駆け込んだ。
「いらっしゃい。」
男の声だ。ここは、武器屋か?
なんの店かわからずに入ったが、あたりにはさまざまな武器が陳列されている。
「おや、あなたは、剣闘師団の?まさかこんなところでお目にかかれるなんて。祭りの日は変わったお客さんも来るもんですね。」
店主はどうやらkentaxのことを知っているようだ。
「お、おう。俺が団長のkentaxだ。」
とりあえず名乗る。
「私はヤマシロと言います。これでも、長く武器屋をやっていましてね。剣闘師団の武器のいくつかはうちで作らせてもらったものです。」
偶然とはいえ、剣闘師団に関係するものの店に来たらしい。