おそらく国の重要な役職を担う人たちが集められているのだろう。kentax団長は軽く話しているように見えるが、団員たちの雰囲気からそうではないと感じられる。
「さあ、皆さん、そろそろクロスフェードに戻りましょう。」
泡麦ひえが手を叩いて言葉を発した。
「団長、ここは私が。」
小金井ささらが名乗り出た。
「転移の魔法は魔力消費が多いけど、大丈夫?」
泡麦ひえの心配をよそに小金井ささらはやる気のようだ。
「ユキちゃんならできます。」
どういうことなんだ、魔法を使うのはユキちゃんなのか?
「それなら任せるわ。」
泡麦ひえさん、普通に流してるけど、それでいいのか?kentax団長も少し不思議そうな顔をしている。
「スキル発動"授業参観"」
授業参観!?さすがに驚いて声がでそうになったがグッと堪える。いったいどんなスキルが……と思っていると、小金井ささらの身体から影のようなものが分離するのが見えた。