「どうしたんですか?それにここは……。」
よく見ると、周りには誰もいない。
「転移にちょっとだけ割り込みさせてもらいました。時間がないので、詳しくはまた今度ということで。」
どうやら時間制限があるらしい。
しかし、転移に介入までできるとか、なんでもありだな、この天使。
「それで、何かあったんですか?」
RPGでもこういう謎のパワーによる現象はよくあることだ。そういうものだと納得するしかない。
「あれ?終わりですか?もう少し食いついてくると思ってたんですけど……。」
時間がないと言ったのはそっちなのに一体なにを期待しているんだ?
「ドイルさんは火刑にします。」
こわっ!いきなりの死刑宣告じゃねえか。
「ミコエルさん、時間ないんじゃなかったんですか……。」
ここは冷静なツッコミを心がけよう。
「そうなんですよぅ。ドイルさん、実はかくかくしかじかでして。」
かくかくしかじか、人生で初めて会話の中で使われるのが大天使との会話とは、人生って何があるか分からないものだな。
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