marさんに促されるまま、市民証に魔力を流す。市民証が薄く白い光を放つ。
しばらく魔力を流していると、市民証の発光も弱まっていった。
「とりあえずそれで登録は完了だ。あとは無くさないように持っていてくれ。」
marさんに言われた通り、俺はすぐにアイテムボックスに収納する。
「あとは家を借りるだけですね。」
タダトモさんの言う通りだ。このままだと寝る場所がない。外はそろそろ暗くなり始めている。
「そうか、市民証がないと泊まるところも決まらねえのか。それなら、この近くの斡旋屋を紹介してやるよ。」
願ってもないことだ。俺はmarさんにすぐに斡旋屋に連絡を取ってもらい、約束を取り付けた。
紹介だけあって、すぐにでも空いている物件を用意してくれるらしい。
「ありがとうございました。」
これで野宿をせずに済みそうだ。斡旋屋との連絡の内に、俺たち3人は、小金井ささらさんの勧めで夕食を食べることになった。どうやら大通りにオススメの店があるらしい。
「さあ、行きましょう。」
タダトモさんの号令で、俺たちは発行所を出ようとした。
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