俺たちは食事を堪能しながら、しおまねきさんやかずPと他愛もない話をしつつ、時間を過ごした。冒険者を襲った犯人については、思いのほか収穫はあったが、やはり直接的な情報は得られなかった。
ひとしきり食事を堪能した後、俺とタダトモさんは酒場"チャンネー"を後にした。デザート代わりにとサービスしてくれたプリンが美味すぎたからまた食べに来たい。
「もう明日は学園の試験ですよね?」
タダトモさんの言う通り、明日は学園の試験がある。かれこれ2日間、何の対策もせずに街の探索をしていたが本当に大丈夫なのだろうか?
「そうです。朝から『魔技練達場』に集まるようにって。」
魔技練達場。クロスフェードの街中に学園が所有するそれなりに大きな建物であり、魔法や武術など、様々な鍛錬をするために作られた武道場のようなものらしい。
「毎年、そこですからね。アリーナのように
なっている広い場所でやるはずです。」
試験の内容は実技となっているが、対策を取れないようにするためなのか、誰も内容は教えてくれない。
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