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タダトモさんの左手に「ミライノート」が顕現する。

「これの使い方、覚えていますか?」

ミライノート。触ったものの未来をノートのページに描き出す力だったはずだ。

「神殿で見せてもらって以来ですね。」

そう、ミコエル神殿ではなぽさんが作り出した椅子の様子を確認するために使っていた。

「ミライノートはその名の通り、未来を描きます。このノートを持って触ったものの1年先までを細かい単位でノートに映し出します。」

タダトモさんはそう言うと、近くの壁に手を触れた。そして、ノートのページを開く。

「この壁は10分後でもこのままです。」

ノートのページにはたしかに触れた部分の壁がそのまま写真のように写っている。

「ミライノートは戦闘用のスキルじゃありません。でも、きっとお役に立ちます。」

タダトモさんは笑顔でこちらを見る。

「まさか、タダトモさん。」

タダトモさんは、俺のスキルを知っている。

「はい。ドイルさん、スキルを使ってください。」
 

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