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「受験票をお願いします。」
目の前に座っているのは、眼鏡をかけた聡明そうな女性だった。俺は受験票を手渡す。
「あなたがドイルさんですか。色々とお噂は聞いていますよ。」
受付の机の上に置かれている名簿と受験票を照合している。
「噂が流れているんですか?」
レミルメリカに来てからまだ一ヶ月どころか、数週間も経っていないはずだが、俺はこの短期間で噂になるくらい目立っていたようだ。
「ライチョー隊長Pを倒した、剣闘師団と魔法師団の団長から推薦を受けた、協会で冒険者を助けた。噂になるには十分なご活躍だと思います。」
たしかに数日で色々ありすぎたくらいだ。
「ちょっと恥ずかしいですね。」
俺は女性の方を見る。どうやら名簿に名前があったらしい。運営神TOMOKI++が申し込みをしていたとは誰も思っていないだろう。

「優秀な学生が来ることは学園にとって大切なことです。あなたと授業で会えることを楽しみにしています。」
受付の女性はそう言って受験票を返してくれた。「授業で会う」ということは、この受付の女性は……。

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