「ユキちゃんかわいい。」
数日会わなかっただけだが、相変わらずだ。
「このあとはどうされるんですか?」
もう1人のパーティーメンバーが話しかけてきた。ちなみに、こちらも女性だ。切れ長の目が特徴的な彼女の名は「かいな」と言うらしい。
「この4人で力を合わせて例の動物たちを狩るしかないですね。」
文月莉音は戦士(実際にはパワーファイターらしいが)、小金井ささらは魔法使い、俺とかいながオールラウンダーということになるので、バランスの良い編成になっている。
俺は「サーチ」で確認した丸印の位置を確かめる。ここから約500メートル離れたところをゆっくりと移動しているモノがいる。おそらくこれが標的の獣だ。
「みんな、『サーチ』に反応があった。」
文月莉音と話していた小金井ささらが突然反応した。魔法師団だけあって切り替えが早い。かいなと文月莉音は「?」という顔をしている。
どうやら小金井ささらも「サーチ」の魔法が使えたらしい。
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