「"授業参観"」
これは、小金井ささらのスキルだ。静かに発動されたスキルによって、小金井ささらが複数人に分かれていく。かいなと文月莉音は驚きの表情を見せている。何の説明もなく増殖や分身をされたら驚くに決まっている。
しかも、分身なのか、増殖なのか、以前に見せた4人どころではない。
「ささらさん、すごい。」
文月莉音は感心している。
「これで40人。かわいいがいっぱい。」
そうか。ユキちゃんも増えているから、かわいい対象も増加しているのか。
「どうするんですか?ささらさん。」
俺は作戦を確認する。
「気づかれないように回り込んで、魔法を打ち込む。でも、攻撃魔法の威力はそれほど高くない。」