本編
「考えて行動する獣はやっかいですね。」
文月莉音も賛同する。
「俺が行きます。」
先ほどの乱入のことを考えても、この鹿は早く討伐しなければならない。文月莉音のスキルで渡り合えるなら、運営神TOMOKI++の契約書を使えば圧倒できるはずだ。
「ドイルさんが一人で行くのは危険です。パワーなら私も負けていません。」
文月莉音は前衛タイプだからこそ、前に出なければ力を生かすことは難しいかもしれない。それでも……
「いや、俺の力ならアイツを沈められます。だから、3人は支援をお願いします。」
文月莉音とかいなは驚いた顔をした。
「ドイルくんに任せていいと思う。」
小金井ささらが助け舟を出した。
「ささらさん、さすがに一人じゃ……」
かいなの言葉を小金井ささらが遮る。
「彼は強い。あのライチョー隊長Pを倒しているくらい。」
その言葉に、かいなと文月莉音がさらに驚いた顔をした。