浅田氏が言ってることは昔から変わらないな、と思いつつ、需要があるかどうかわからないけど翻訳すると、
>貧富の格差を解消する再分配では保守派と大差ないこともある
これは「貧富の格差を解消するのはいいが、それは保守もやっていることなので差別化できない」という意味ではなくて(そう誤読している人が多い気がする)、「貧富の差を拡大させる資本主義の問題点を再分配の最適化によってやらわげようとする社会民主主義的政策では、資本主義には打ち勝てずそれを補完するだけに終わる」という意味ですね。これはまんまドゥルーズがそう言っているので受け売りしているだけかと。
>下世話な世界に飛び込み、時にはワルを装う懐の広さがほしい。保守派を笑わせながら論争する余裕を持って
これはそのまま「シラケつつノる」スキゾ戦略と逃走論ですね。正面からぶつかるのではなく、ゲリラ的に戦い、やばくなったら逃げろ、みたいな。
つまり新しいことは特に言ってない。『構造と力』の文脈の範囲内で現代の政治を表現しただけのことですね。この記事はそういう記事だし、特におかしいとも時代錯誤とも思わない。そして言うまでもなく何の生産性もない。