昨日FLUX::の IRCAM Verb と Alchemist を寝るまで弄ってた。
感想としては
IRCAM Verb
・パッと見ほど複雑ではなく、できることは限られるが、どこを弄ってもいい感じになる。キャラクターはわりと固定されてる感じ。
・Exponential Audio との比較でいうと、キャラクターが固定されているという意味では似てるけどキャラクターが違う。Exponential Audio はミックス比率を Wet にしてもどこかドライな質感だが、IRCAM Verbは逆にちょっと掛けてもウェットな感じになる。また、Exponential Audio はパラメータは多いけどどれを弄ってもあまり変化を体感できないが、IRCAM Verbは変化がわかりやすい。
・Oxford Reverb との比較で言うと、操作のしやすさは近い印象。音はIRCAM Verbの方がきめ細やかで密度が高い。このきめ細やかさや密度はもしかするとネガティブに影響する可能性があるけど、実際に曲で使ってみないといまのところなんとも言えない。
Alchemist
・マルチバンドダイナミクス。コンプ/エキスパンダー/デコンプ/デエキスパンダー/トランジェントシェイパーが最大5バンドで使える。それぞれのバンドで複数使えるので、コンプとエキスパンダーを併用しつつトランジェントもつまみ上げるみたいなコントロールを帯域ごとにできる。
・パッと見複雑そうだが、さわってみるともっと複雑。これはやばい。なんでもできる。
・音は良い。たぶんサチュレーション的な機能は搭載されていないので、どこまでいってもデジタルな感じ。弄っていくとどんどん解像感が上がっていく。全部の音を聞かせたいときのマスタリングに良さそう。
・音作りにむっちゃ手間がかかるので、トラックに指すのはないかな。バスかマスター用。
・プリセットが11個しかない。「プリセットを選んでちょっと弄るだけ」派の人は買ったばかりの状態では全く使えないと思う。
・定価36,000円らしい。これはおそらくそれだけの価値がある。でもむっちゃ手間がかかるし、これじゃないとダメなケースは少ないかも。むっちゃ追い込むマスタリングか、どうしようもない2mixを力技でなんとかする用とかかな。
あと言い忘れたけど、FLUX::のプラグインは、A/B比較だけじゃなくてAとBの間をスライダーでモーフィングできるのでとても便利。これがあるだけにプリセットが多ければなーと。